カテゴリ:番外★映画評( 17 )   

未来の食卓   

去年ほどのペースではありませんが、今年も興味のある映画はしっかり映画館まで足を運んでいます。さて、まだ地方での上映は決まっていないようですが興味深い映画が東京で上映されるようです。

未来の食卓(2008年/フランス/1時間52分)
http://www.uplink.co.jp/shokutaku/
食卓から始まった小さな奇跡が、人々の幸せを紡いでいく
南フランス・バルジャック村の1年間を描き
オーガニックブームを巻き起こしたドキュメンタリー!!

美しい自然に囲まれた南フランス、バルジャック村。ショーレ村長は子供たちの未来を守るため“学校給食と高齢者の宅配給食をオーガニックにする”という前例のない試みに挑戦しました。大人たちは「オーガニックは値段が高いのに、村の財政でまかなえるのか」と戸惑っていましたが、オーガニック給食や学校菜園での野菜作りを通して自然の味を覚えた子供たちに巻き込まれ、小さな村は少しずつ変化していきます。


「この映画は、有機栽培農家と一般農家との対話や、家族を癌で失った主婦の体験を通して、私たちでもできる新しい生活を見せてくれます。」とのこと。
私は、おしゃれライフスタイルとしてのロハスやエコという響きは好きではありませんし声高にいうつもりもありません。そこにそれが必要だから、この思想がひろまっていった・・・というこのドキュメンタリー、とても興味があります。地方での上映が楽しみです。


アロマ&ナチュラルライフ boncuk(ぼんじゅ)
http://www.boncuk.jp/

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by boncukblog | 2009-06-12 19:31 | 番外★映画評

映画いろいろ、晩秋編   

全然追いつかないのでまとめて書きます。それでも全部書けないです。
この冬これからも見たいものがぼつぼつあり、楽しみです!

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イントゥ・ザ・ワイルド 
(原題: Into the Wild)
→公式サイト
監督:ショーン・ペン
出演:エミール・ハーシュ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ウィリアム・ハート、ジェナ・マローン

1992年、一人の青年がアラスカ山脈の荒野で、寝袋にくるまり餓死している状態で発見される。彼は裕福な家庭に育ち、2年前に大学を優秀な成績で卒業したばかりの若者だった。全財産を捨て、労働とヒッチハイクを繰り返しながら、アラスカへと旅立ったクリス。なぜ彼は、恵まれた環境にいながら、悲惨な最期を遂げたのか…?(cinemacafe.netより)
ロードムービー好きな私にとって、深く心に染み入る素晴らしい作品でした。ハーバードさえ目指すことができた青年がなぜ誰もいない荒野へむかったのか・・・それは家族が大きく関わってきます。旅の途中で出会うひとたちの、なんと魅力的なこと!青年はだれもいない荒野へ。そしてラストへ・・・これはとても衝撃でした。自分が返る場所がようやくわかったのに、自分が望んでやってきた荒野の自然に阻まれるというなんという皮肉な展開。青年が旅の間通してきた偽名(スーパートランプ)ではなく、本名で刻み、遺した一文があまりにも自分のきもちにぴったりしてしまいました。心ゆさぶられる自分探しのストーリーでした。★3.5。


c0133721_11273283.jpgパコと魔法の絵本 
(原題: 〃 )
→公式サイト
監督:中島哲也
出演:役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡、土屋アンナ、阿部サダヲ、加瀬亮、小池栄子、劇団ひとり、山内圭哉、國村隼、上川隆也

変な人ばかりが集まる病院で一番の嫌われ者の一代で自分の会社を築いたかなりの偏屈ワガママジジイ・大貫は一日しか記憶を保てない少女・パコに出会う―。(cinemacafe.netより)
アヤカウィルソンと彼女の病室のベッド周りのスタイリングのセンスがとてもかわいかったです。正直それ以上の感想はとくになし。


c0133721_1836032.jpgおくりびと 
(原題: 〃 )
→公式サイト
監督:滝田洋二郎
主演:本木雅弘、広末涼子、余貴美子、吉行和子、杉本哲太、笹野高史、山崎努


リストラされたチェロ奏者・大悟は、故郷に戻り、求人広告を手にNKエージェントを訪れる。しかし、そこの社長・佐々木から思いもよらない業務内容を告げられる。それは、遺体を棺に納める“納棺師(のうかんし)”の仕事。妻の美香には冠婚葬祭関係の仕事と偽り、見習いとして働き出す大悟。だがそこには、様々な境遇のお別れが待っていた…。新人納棺師の日々と、葬儀に集まる多彩な人々を描く、ユーモアあふれる感動作。モントリオールでグランプリ受賞、米アカデミー賞日本代表選出。(cinemacafe.netより)
久々に、脚本・演出・演技ともに見事にハマった日本映画を観たと大満足の作品です。さすが小山薫堂、細かいところも伏線も素晴らしい仕掛けでした。一緒に見に行った家族は鑑賞後「いやー、泣き殺されるかと思った・・・」としみじみしていました。★4。


c0133721_22264061.jpg12人の怒れる男
(原題:12)
→公式サイト
監督:ニキータ・ミハルコフ
出演:ニキータ・ミハルコフ、セルゲイ・マコヴェツキー、アレクセイ・ペトレンコ、ヴィクトル・ヴェルズビツキー

継父殺しの容疑がかかったチェチェン人少年の裁判は、明らかに有罪だと思われていた。だが、いくつかの腑に落ちない点に気づいた一人の陪審員が、ほかの陪審員に疑問を投げかける。事態は一転、無罪の可能性が浮かび上がってきたことから、審議の場は二転三転していくが…。映画史に残るロシアの名作『十二人の怒れる男』('57)から、舞台を現代のロシアに移し、歴然と存在する人種差別問題や不安定な経済状況を浮き彫りにしたリメイク作。第80回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた(cinemacafe.netより)
超名作(へんないいまわしですね)のリメイク版ですね。ロシア政治の現体制への不満、民族問題、人種差別、戦争、経済格差・・・現在のロシアが抱える大きな問題を、この名作に織り込んでいました。この映画は会話劇です。シチュエーションは変わらず、そこにちょっとだけトイレ。それだけです。だからこそ、協議の間に挿入されるチェチェンの少年の回想シーンの牧歌的な風景とそれにまつわる惨状の格差が浮きあがってきます。しかし長かった! ★3


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わが教え子、ヒトラー
(原題:Mein Fuhrer)
→公式サイト
監督:ダニー・レヴィ
出演:ウルリッヒ・ミューエ、ヘルゲ・シュナイダー、シルヴェスター・グロート

第二次世界大戦末期、敗色濃いベルリン。自信喪失しているヒトラーに5日間の指導をするユダヤ人俳優のアドルフ・グリュンバウム教授。やがてヒトラーとグリュンバウムの間には、友情に似た感情が芽生え始める。だが、家族と同胞ユダヤ人、両者の間に挟まれて葛藤するグリュンバウム。運命の演説当日、彼はヒトラーさえも想像しえない行動に出る――。ヒトラーの新たな真実を大胆に暴いたヒューマン・ドラマ(cinemacafe.netより)
宣伝やこのあらすじをみると、いかにも堅苦しいドイツ映画なのでは?と思いがちですが、とんでもなく面白いブラックコメディです。同じ敗戦国でも、日本はここまで自虐的に、皮肉に当時を描くことができるでしょうか?ちりばめられた皮肉な笑いはとてもツボ。しつこく繰り返されるハイルヒトラー(敬礼)、ピチっとした体操着を着るヒトラー、敬礼型に固定された大臣のギブス、ふりかえるとそれが宣伝大臣の頭に当たってしまい・・・などすべてシニカルに細かく描かれています。まるでヒトラーという存在が「裸の王様」というおとぎばなしだったのではないかと思われます。最後はちょっぴり衝撃的ですが・・・。 ★3つ。



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by boncukblog | 2008-12-01 11:22 | 番外★映画評

アジアフォーカス(福岡国際映画祭)   

毎年9月の福岡はアジアマンスというアジアをコンセプトにしたいろんなイベントが行なわれます。アジアフォーカス福岡国際映画祭もそのひとつ。
毎年、国内で劇場公開されないようなレアな作品が届けられます。今年はいつも以上に「あれも見たい」「これも見たい」という作品が多く出品されていました。

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生きていく日々 
(原題:天水圍的日與夜)
→公式サイトなし
監督:アン・ホイ
出演:リョン・チョンルン、パウ・ヘイチン、チャン・ライワン

天水圍の団地に暮らす母と息子。母はスーパーマーケットの青果売り場で働く、夏休み中の息子は家でゴロゴロ。そんな親子が同じ団地に住む一人暮らしの老女と出会い・・・という、ある家庭の、ある平凡な夏休みのお話です。調べてみると、天水圍というのは香港でも住宅がかなり密集した大型団地エリアだそうです。
本当の日常にそれほど大きなドラマはない、それを描くのは難しいという言葉のとおり、最初の15分くらいは親子の日常が淡々と映し出されます。退屈なほどに。それがむしろドキュメンタリーから徐々に起こっていく物事をリアルに浮かび上がらせます。
ひとりで暮らす老女のとてつもない寂しさ、幼いころから働きづめでお金と愛をひとに注ぎ続け生きてきた母親、なにも興味を持たないような息子の実は暖かい想い・・・。感情を抑えて描かれるだけにほんのわずかな演出にグッときます(暗い部屋でひたすらご飯だけ作っている老女のシーンや、亡き夫のジーンズをキレイにたたんで捨てるところなど・・・)
アクションや笑いやグルメ(余談ですが、ひたすら炒め物なんですね、一般の食卓は(笑))や美女は出てこない、ごくリアルな香港の姿です。とてもとてもゆるやかな映画で、なぜか深く心に残りました。秀作です、たぶん今年観た映画の中で3本の指に入るくらいの好みの映画です。★4つ半。

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神に誓って 
(原題:Khuda Kay Liye)
→公式サイト
監督:ショエーブ・マンスール
出演:シャーン、イーマーン・アリー


この映画を説明するのはとても複雑です。パキスタン映画ですがいわゆるロリウッドなどと言われる踊りや歌の明るい映画ではありません。イスラム移民二世の結婚問題、宗教・・・また、911後にパキスタン人にふりかかったさまざまな出来事を描いた問題作で、米国の映画評サイトをみても非常に評価の高い作品でした。また、今回のアジアフォーカスで観客賞を受賞した作品でもあります。
パキスタン・ラホールの裕福な家庭に育った兄弟、ふたりは音楽の才能に恵まれデュオで活動をしていましたが、弟はイスラム(過激思想?)に傾倒していき音楽を捨ててしまいます。反対に、奔放で「宗教がなんだというのだ」という兄はアメリカへ音楽留学し、そのふたつに別れた運命はとても大きく変化していきます。
とてもとても長い映画で重たいですが、イスラムとは?を知りたいというひとにも非常にわかりやすいシーンがあり(イスラム宗教学者の演説のシーン)一見の価値はあります。ここでいろいろと書きたい!ということはたくさんあるのですが、私が表現ベタなもので、完全なネタバレになってしまうし・・・と中途半端なことしかかけずです。映画初監督作品らしいですが、このようなデリケートなテーマをよく作品にできたものだ、とそのことに非常に感心しきりです。
兄の結末には正視したくないほどでしたが、ラストで弟がターバンではなくキャップをかぶってアザーンを朗々と謳いあげたところに、あの穏健イスラム学者が語った本当のイスラムの姿があったような気がしました。★3つ半。
欧米公開版は1時間半に短縮されていたようですが、今回上映されたのは2時間半のたっぷりオリジナル版。正直長すぎてオシリと腰がいたかったです。


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by boncukblog | 2008-09-25 15:55 | 番外★映画評

映画「TOKYO!」   

ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノという、N.Y.、パリ、ソウルで活躍する3人の鬼才による、東京を舞台にしたオムニバス映画。東京の“今”をファンタジックに映像化する。(cinemacafe.netより)

c0133721_20104480.jpgTOKYO! 
(原題:TOKYO!)
→公式サイト
監督:ポン・ジュノ、ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス
出演:香川照之、蒼井優、竹中直人、藤谷文子、加瀬亮

あらすじ:
『インテリア・デザイン』――駆け出しの映画監督である恋人・アキラと一緒に上京してきたヒロコ。だが、なかなか期待通りの引越し先が見つからない上に、アルバイトもアキラだけが合格、夢にあふれる彼を横目に、ヒロコはだんだんと自分の居場所がないことを感じ始める…。
『メルド』――大都市・東京で、突如マンホールから一人の謎の男が地上に出現。彼の名はメルド。意味不明な言葉を発しながら、道行く人々に危害を加え始めた彼は、やがて手榴弾を渋谷の街に投げ込み、警察に拘束される・・・。
 『シェイキング東京』――東京のとある街で、10年間家を出ないまま、引きこもりの生活を続けている一人の男。ある日ピザを届けに来た美しい少女(蒼井優)と出会い、そんな彼の中の何かが揺れ始める・・・。(cinemacafe.netより)



バランスのよい3作の「東京」を舞台にしたオムニバス、退屈することなく一挙に観終えてしまう個性の三つ巴でした。

「インテリアデザイン」はそのタイトルがナゾでしたが「自分は誰の役にも立たず、何も夢がない」という主人公が変化したある姿になり満足げに「人生で今一番役に立っている!」というセリフが一番よかったです。なにかを成し遂げたり注目されたり頭ひとつ秀でたり・・・そういうことが大切なのか?いや、縁の下の力持ちのような星回りがその人にとってのベストな場合もある。うん、そのとおり。とてもシンプルに書いてしまいましたが、シュールな雰囲気の中にこめられたメッセージは本当にこんな単純なことなのではないかと思います。ヒロイン藤谷文子の魅力再発見と絶賛する映画ファンが多いようです。

二作目「メルド」。途中から、なにか70年代のウルトラマンシリーズを見ているような気分に・・・個人的には生理的にあまり好きではない(なぜか直視できない)のですが、メルドというフランス語の意味を考えると、私のこの感情こそがこの映画が伝えているものなのかと。ストーリーがどうとか不条理話とかそういうものではないです。でも、東京にはこういうバケモノが住んでいそうな・・・そんな気にさせるんでしょうか。

個人的には一番楽しみにしていた三作目。ガラスの仮面の北島マヤじゃないですが、演技で美しくも醜男にも賢くもおろかにも変化する素晴らしい俳優だと思っている香川照之さんがひきこもりの役です。神経質に整えられた古い家、ピザの空き箱、蒼井優のなにか言いたげな唇、演出のすべてが心地よかったです。あと、よくもまあ陽のある時間帯で、道路や街中での無人の画が撮れたなあ・・・とつい関心してしまいました。
東京というコスモポリタンでミステリアスなイメージの街からこんな物語を生みだした外国人監督たち、さぞ映画作りは楽しかっただろうなと思わせてくれました。星4つです。



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by boncukblog | 2008-09-18 20:00 | 番外★映画評

夏は大作系   

8月は体調もいまひとつでなかなかブログにまで手が回りませんでしたが、さすがに夏休みむけの映画はいろいろと鑑賞しました。ほぼ「大作」といわれるものばかりです。

c0133721_1822128.jpgバットマンシリーズのダークナイトは長い上映時間を感じさせないスピード感と展開と練りに練られたストーリーに感動さえ覚えました。この映画の主役は間違いなくバットマンではなくジョーカー!ドンパチ激しい映画ですが、それはこの映画のテーマには必要不可欠。暴力的なシーンよりも切なさやともどかしい感情のほうが印象的な映画です。善と悪の対峙とはいえ、ここまで魅力的に悪を魅せる手腕はさすがハリウッドスピード。年に1度はこういうのをみるのも良いな~と思いました。(去年観た「デス・プルーフ in グラインドハウス」のはっちゃけぶりもすごいですが)これは映画館のスクリーンでみるべき映画のひとつです。

c0133721_18302020.jpgもちろん崖の上のポニョも見逃せません。レンタルが出るまで待てる映画、というのは「スクリーンで観る必要があるかどうか」そして「レンタルまで気長に待って旬を逃してもかまわないかどうか」だと思うのですが、やはり宮崎作品に関しては公開されたら観る、そしてその感想を映画ファンと語り合うという楽しさがあると思います。宣伝ではキャラとして可愛くないなぁと思っていたポニョのいきいきした動き、CGとはひとあじもふたあじも違うアニメーション(千と千尋と見比べてビックリ)、なんで海の子を水道の水をいれたバケツにいれて生かせるの?などヤボなつっこみは何の意味もありません。ストーリーは単純すぎる展開で、いままでの宮崎作品ではトトロ以上にシンプルな気がします。ぜひお子様連れで行って欲しいです。

c0133721_18325924.jpgかなりの広告出稿量でPRしているデトロイトメタルシティは、松山ケンイチ主演というのを聞いて見に行くのを決めました。ほんとに汚い言葉が出まくりなのですが、とにかく笑えます。そして松山ケンイチという俳優のふり幅の広さを思い知った映画です。フレンチポップのアーティストになりたかったのに、なぜかデスメタルバンドのボーカルに・・・という設定だけで十分面白いのに、そこにどうやって肉付けしていくのか興味しんしん。ちょっと話がブツギレになりがちなのはマンガ原作の影響でしょうか。もう少し田舎での話をタイトにしてまとめるほうが個人的には好きです。

c0133721_18414335.jpgドラマはまったく見ておらず、映画の公式サイトで人物相関図を頭にいれて鑑賞したのがセックスアンドザシティ。驚くことに何年ぶりかに満員状態の客席の姿をみました。ほとんどが20代~40代女性、たまにカップル。男性のみの観客は皆無というのもこの映画のテーマを物語っています。ドラマをみていない私でも完全に楽しめるストーリー展開、むだはひとつもありません。NYアッパークラスのありえそうもない、でもたぶん実際にいるであろう人生を謳歌する40代女性たちの1年。要所要所にでてくる脇役(ゲイの友人、セントルイスのルイーズ、タクシーの運転手など)も本当にいい味をだしています。単純明快、わかりやすく、ハリウッドらしいハッピーエンドぶりに苦笑しながらも「モヤモヤしてるときにみるとスカッとなるかも」と感じました。

ほかはミニシアター系のものを数作品鑑賞しましたが、観ようかどうかまよっているのもありこれから秋に向けてまたいろいろとここで勝手に書いていこうと思います。


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by boncukblog | 2008-09-11 18:46 | 番外★映画評

映画「ジェイン・オースティンの読書会」   

米・カリフォルニア州サクラメントを舞台にした、読書会のメンバー6人の男女が織り成す人間模様を描く、カレン・ジョイ・ファウラー原作の全米ベストセラー小説の映画化。チャン・ツィイー主演『SAYURI』やウィノナ・ライダー主演『若草物語』('94)の脚本を手がけてきた、ロビン・スウィコードが初のメガホンを取った。

c0133721_20114916.jpgジェインオースティンの読書会 
(原題:JANE AUSTEN BOOK CLUB)
→公式サイト
出演:キャシー・ベイカー、マリア・ベロ、エミリー・ブラント、エイミー・ブレネマン、エレン・バーンスティン、ジミー・スミッツ、マギー・グレイス、ヒュー・ダンシー

あらすじ:6回の離婚歴を持ち、いまは気ままな独り者のバーナデット。彼女は、人々の悩みを解決してくれるのは、英文学作家ジェイン・オースティンの作品しかないと常々考えていた。ある日、彼女は愛犬を亡くし悲しみに暮れる友人・ジョスリンを励まそうと読書会を企画する。そこに離婚寸前のもう一人の友人・シルヴィア、夫がいながら教え子の高校生に恋をしてしまったプルーディー、シルヴィアの娘で恋多きアレグラ、そして唯一の男性・グリッグが加わり、6人のメンバーで6か月間、オースティンの6冊の本について語り合う読書会が始まった。(cinemacafe.netより)


この映画の話をしているとき「どんな映画なの?」と知り合いにきかれ、う~んとしばらく考えてだしたこたえは 「ちょっとオトナの“ラブ・アクチュアリー”ですかねえ」。
個性的で人間味あふれるチャーミングな登場人物たちが織りなす、それぞれの愛、ときめき、ちょっぴりの挫折、希望などをゆるやかに、鮮やかに表現しているのがさすが女性監督作品といった感じです。もちろんラブ・アクチュアリーとは似て非なる作品ですが。

あるきっかけから集まった6人の男女が、オースティン作品を毎月1冊づつきめて読み、担当の家にあつまってそれぞれの感想を言い合い、ジェインオースティンの世界を堪能する仲間達。その作品ストーリーと自分達の現状のシンクロしていく・・・というお話です。
私はジェインオースティンの作品は1冊も読んだことがありません。まったく知識のない状態で見ても問題ない映画なのですが、素敵な登場人物たちが読書会で語り合う彼女の作品、それとシンクロしていく展開を考えると、やはり予備知識として読んでいたほうがよかったかな・・・と思いました。まるで読書会で仲間はずれをされているような寂しい気分に。
プルーディーの夫もこんな気分だったのかもしれません。
映画を見終わってすぐパンフを買ってしまいました。私がしらないジェインオースティンを少しでもわかりたい!と思ったもので。

それぞれ平行したり交差したりして進行する、個性的な登場人物たちの恋愛。ハッピーエンドなので、気持ちが落ち込んでいるとき、恋に自信がなくなったとき、恋心が足りないときに見るとホっとするのではないでしょうか。

ただ、登場人物のそれぞれの印象がなぜかとても「薄い」のです。登場人物の多さでいえばラブアクチュアリーのほうが断然多いのですが、あの作品はどれもとてもユニークで登場人物の気持ちになってわらったりせつなかったりハラハラしたものですが、この作品はどちらかというと淡々とすすむストーリーを第三者的に見る感じで、途中中だるみも感じました。
なので、伏線のたりない突然すぎるエピソードが、まるでレコードの針とびのようにちょっと気になるところでした。というわけで星3つ

オープニングクレジットの映像は秀逸でした。ランニングマシンでバランスを崩すジョスリン、ヨガのポーズ中にぶつかるバーナデットなどさりげなく登場人物たちが織り込まれています。
映画本編で描かれる恋のからまわりな面をうまくあらわしていたなと感じました。


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by boncukblog | 2008-06-10 15:30 | 番外★映画評

映画「地上5センチの恋心」   

フランスで100万人を動員。見た人すべてを幸せにした映画が今度は日本中をハッピーにする。「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」の原作者エリック・エマニュエル・シュミットが初監督した大人向けラブ・コメディ。

c0133721_1344241.jpg地上5センチの恋心 
(原題:ODETTE TOULEMONDE)
→公式サイト
出演:カトリーヌ・フロ、アルベール・デュポンテル、ジャック・ウェベール



あらすじ:夢見る主婦のオデット。美容師の息子と生意気盛りの娘と一緒に住む彼女は、昼はデパートの化粧品売り場で働いて、夜はせっせと羽根飾りの内職に励む。そして寝る前にはお気に入りの作家、バルタザール・バルザンの本を読むのがなによりの楽しみだ。ある日、彼に感謝の気持ちを伝えたいとファンレターを渡すことに成功する。一方のバルタザールは最新刊が酷評され、挙句に妻がその評論家と浮気していることを知る。そんな時、オデットのファンレターを読み…。(cinemacafe.netより)

ひとは、自分の気持ちの持ちようで、どこまでもハッピーになれる素晴らしい想像力のいきものなのだなと、改めて思い知らされた暖かい映画でした。明るくて可愛くてどんな環境にいても前向き、周りを照らしてくれる愛すべき女性であることに、心がぽかぽかします。

夫に先立たれ、美容師のゲイの息子とニートの娘(&その彼氏)と貧しいアパートに暮らすオデットは、死のうと思っていたときにバルザンの小説と出会い救われ、それ以来自分の暮らしを楽しくするには自分が楽しまなければという気持ちで日々を生きています。
この映画の話の筋としては「人気作家と恋に落ちる年上女性」のシンデレラストーリー的なものかもしれませんが、きっと多くの人がこころ打たれるのは、すこしだけ不幸で少しだけ貧しい、ふつうならやさぐれて(?)生きていきそうな境遇のオデットが「前向きに生きなきゃソンよね」とでも言うように、その暮らしを自分自身で楽しんでいる部分です。

お金があるだけならこんな素敵な人生にはならないでしょう。
実際、地位も名声もお金もあるバルザルは同じ時期不幸のどん底でした。生きていくことにおいての心の持ち方の大切さ、本当にささやかなことですがこの映画に教えられました。どちらかというと私は基本後ろ向きなので・・・ ←周りからはそうではないと言われますが(笑)

くすくすっと笑い、すこしジンとさせられる。可愛い大人の女性ならみんな共感できる暖かい映画だったと思います。ちょこちょこでてくる「イエスさん」の演出が最後なるほど!と思えます。かなりライトな感じの映画なので気負わず見れます。星3つ
この題材を日本映画で制作するとすごい安っぽいものになるだろうな・・・と思いつつ、ついつい脳内キャスティングしてしまいました。


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by boncukblog | 2008-05-14 10:33 | 番外★映画評

映画「マイ・ブルーベリー・ナイツ」   

「恋する惑星」「2046」のウォン・カーウァイ監督が初めて英語作品に挑戦。映画初出演となるシンガー、ノラ・ジョーンズを始め、ジュード・ロウら豪華キャスト共演のラブ・ストーリー。第60回カンヌ国際映画祭にてオープニングを飾った話題作。

c0133721_1631810.jpgマイ・ブルーベリー・ナイツ 
(原題:MY BLUEBERRY NIGHTS )
→公式サイト
監督:ウォン・カーウァイ
出演:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、レイチェル・ワイズ


あらすじ:エリザベスは恋人の心変わりが原因で失恋。ひょんなことから、恋人だった男の家の近くにあるカフェに毎晩出入りするようになる。そのカフェのオーナー、ジェレミーは優しい男性で、彼はエリザベスのためにブルーベリー・パイを用意してくれるように。けれど、失恋によって心をすっかり痛めてしまったエリザベスは、ジェレミーとの距離が近づくことに不安を覚え始め旅にでる…。(cinemacafe.netより)

もうこの宣伝ポスターのキスシーンにつきます!
なんて甘くて切なくて美しいこのシーン!!
幸せなこのシーンをみるだけで顔がニコニコ緩んでしまうほど。このシーンが一番ラストなのですが完全にネタバレじゃないの~!と思ってもウォンカーウァイの描く色彩感と空気感がまるで芸術作品のようで、それだけですべてゆるせてしまいます。ノラの洋服、カウンターの色、ジュードの髪の色、すべて計算しつくされてこの色味このシーンがあるのだと思います。(実際このシーンだけをとるのに2日かかったそうです)

この映画について書く事はあまりありません。
ジュードロウの美しさ、女優ではないノラジョーンズだからこそ出せる雰囲気。悪く言えばノラジョーンズのプロモーションビデオ的な映画です。ただ、淡々としたロードムービーが好きな私には心地よく鑑賞できました。出ている俳優たちが有名どころ&舞台がアメリカなのでついついハリウッドものと感じてしまうのはメリットなのかデメリットなのか。(ちなみにフランス映画です)

ただ、女性って失恋してあんなにキレイにその人の前から去ることってできるかな?と女性の立場から感じました。愛する男性が他の女性と食事をしていた、と聞いて電話で罵詈雑言するも直接会うことはできず。結局彼の部屋を見上げてひとりしくしく泣き、慰めてくれる素敵なカフェのオーナーとのはじまりそうな恋をふりきって旅にでる・・・
う~ん。できすぎです(笑)
もっと、好きだというおもいとか嫉妬とか失恋ってどろどろしているんじゃないでしょうか。しかも一度終わると男より女のほうがさっぱり忘れられると思いますし。そこがなんとなくヒロインに感情移入できない点ですね。それでもこの映画自体はウォンカーウァイの世界観を一般うけしやすくしたというかんじでしょうか。星3つです

しかし豪華な俳優陣で素晴らしい目の保養と、とにかく最後のシーンのドキドキです。これを撮影したくて映画を作ったのではと思えるほどです。

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by boncukblog | 2008-05-01 10:28 | 番外★映画評

映画「潜水服は蝶の夢を見る」   

ファッション誌「ELLE」の編集長として活躍する日々から、脳梗塞で自由がきかなくなってしまったジャン=ドミニク・ボビーが「まばたき」で綴った世界的ベストセラーを基に、名匠ジュリアン・シュナーベルが監督を務め、アカデミー賞監督賞にノミネートされた名作!

c0133721_14453453.jpg潜水服は蝶の夢を見る 
(原題:LE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON)
→公式サイト
監督:ジュリアン・シュナーベル
出演:マチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエ、マリー=ジョゼ・クローズ

あらすじ:ある病院の一室で、昏睡状態から目覚めたジャン=ドミニク・ボビー。脳梗塞で倒れ、運び込まれたことを徐々に思い出し始めた彼は、意識がしっかりしているにもかかわらず、身体を動かすことはおろか、言葉を発することさえできない状態であることに気づく。唯一動かせるのは、左眼の瞼だけ。美しい言語療法士のアンリエットは、そんな彼に瞬きでコミュニケーションを取る方法を教えるが…。(cinemacafe.netより)

カメラワークはぼんやりぶれて、しばらくはジャン目線のまま続きます。それがとてもリアル!背筋がぞっとなるような浮遊感、不安。これぞ撮影監督の手腕のたまものです。病に倒れたジャンの姿を観客は見ることができません。しかし話がすすみ、車椅子でジャンが病室から連れ出された瞬間からカメラワークが「第三者目線」になるのです。
窓にうつるジャンの顔。麻痺でゆがんだ顔に観客はまるで自分の顔のように驚愕します。計算されつくしたこの効果に本当に心臓がドキッと波打ちました。

また、俳優のマチューアマルリックの迫真の演技!特注の入れ歯?かマウスピースを着用し、目だけでの演技なのですがその姿は演技とは思えないリアルさ。目しか動かなくても、療法士たちの美しさや元妻の風にひるがえるスカートを凝視する、ジャンのオンナ好きという俗な部分もさらりと表現し、ただのお涙頂戴・障害をのりこえるサクセストーリーではありませんでした。
実際、細かな演出や演技、これが実際の話でつくられたなどに心を奪われてしまい涙を流すヒマもありませんでした。私がいままでみたフランス映画の中では5本の指に入れたいと思います、というわけで星4つ
まばたきで本を書き上げた数日後に彼は天に召されたという事実もなんというドラマティックさでしょう・・・。

ジャンの目からは病棟の壁の憂鬱な青ばかり見えます。
これは暗に「自由の利かない自分=潜水服」のいる場所として「病室=深海」をイメージしているのかなと思いました。


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by boncukblog | 2008-04-22 19:45 | 番外★映画評

映画「ダージリン急行」   

どんどんレビューがたまっています・・・見た映画全部はブログ上で紹介しきれそうにありませんが頑張ります。

「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」監督の新鋭ウェス・アンダーソン監督が、インドのスピリチュアルな景色に乗せて贈る、家族の愛と絆の物語。

c0133721_8504665.jpg
ダージリン急行 
(原題:The Darjeeling Limited)
→公式サイト
監督:ウェス・アンダーソン
出演: オーウェン・ウィルソン、エイドリアン・ブロディ、ジェイソン・シュワルツマン

あらすじ:インドを駆け抜ける列車・ダージリン急行にホイットマン3兄弟が集まった。父の死をきっかけに1年の間絶交していた彼らは、それぞれに問題を抱えていた。会えば口論し、掴み合い、いがみ合う3人。しかしこの旅には目的があった。それは行方不明になった母親を探すこと。かくして、3兄弟の心を癒すインド横断の列車の旅が始まった(cinemacafe.netより)

このタイトル、ポスターデザイン、そしてエイドリアンブロディ(戦場のピアニスト)が出演ということで「あっ、これ絶対見に行かなきゃ」と指折り数えて上映を待っていた作品です。
インドに行かれた方ならわかるでしょうが、この映画の舞台となっているインドは決してダージリン地方(インド東北部)ではなく、乾いた大地が出てくるところを見るとどうやら西部地方です。しかしそんな細かい設定はこの際どうでもよい、そんな脱力的なストーリーです。なんせ途中で「電車が迷子になった」というエピソードまで入っちゃうようなものですから。

最初はまったくよくわからない設定からはじまります。走り行く電車にとびのるオトコ、客室で待つオトコ、そこに現れる顔中包帯だらけのオトコ。どうやらこれは三兄弟らしい、と特にこの状況を説明する回想シーンなどがないまま、淡々とそこに起きるエピソードを映し出します。
どうやら仲直りの旅であるらしい、そんなことしかわからないのです。
とにかく仲が悪い3人、わらっちゃうくらいなのですがみんながみんな陰口をいうのですべて相手に筒抜けです。そこがもうイヤミがなくてかわいらしいとさえ感じる不思議な空気感。このユルさ、これぞウエスアンダーソンワールドなのかもしれません。

この物語で一番注目(というか目がいく)のが、とっても可愛くてとっても重そうなカバンたち。あとでわかったことですがデザイナーのマークジェイコブズが手がけたこの映画オリジナルだそう。このかばんが彼らを非常に象徴しているのです。
最初のシーンで電車に飛び乗るとき、騒ぎを起こしダージリン急行からおろされる時、砂漠の中を引越しのように運ぶとき、とにかくそれらのかばんは存在感たっぷりにそして「なんでたかが兄弟の旅行でそんな荷物が?」とヤキモキするくらい。たすけた子ども達の村に滞在しているときなんかは「あのカバンたちはほうりっぱなしでどうしたの!?」となぜか意識がかばんにいくのです。結局村人たちが全部大切に運んでくれるわけですが・・・。(ちなみに死んだ子どものお父さん役が「その名にちなんで」のお父さん役のイルファンカーンでした)

そんな存在感のある小道具が、ラストにものすごい象徴的に描かれるんです。まるでこの三人のいまの心境を象徴するようなシーンです。これはもうスカッ!とするほどに!!
子どもと父、子どもと母、そして兄弟、その家族の絆を考え直したその旅。しかしどうやらこの旅は終わる気配はなさそうです。クスっと笑い、インドの美しい映像に心和み、そして家族とはを考えさせられる素敵なロードムービーでした。

三男のハダシの理由、母はどこへいったのか、父の車を彼らはどうしようとしたのか、などなど普通の映画では必要な「つじつまあわせ」は一切ありませんし、一見わかりにくいかもしれません。しかしぽつぽつ撒かれていた伏線は、後半すべてつじつまがあうという計算もしっかりされた良作だと思います。というわけで☆4つ!

※本編前に、ナタリーポートマン出演「ホテルシュバリエ」という短編が上映されます
※三男の顔が最初から最後までFooFightersのデイブにしか見えなくて困りました・・・
※BGMのセレクトがとてもよくてサウンドトラックを購入してしまいました


アロマ&ナチュラルライフboncuk(ぼんじゅ)
http://www.boncuk.jp/

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by boncukblog | 2008-04-02 16:43 | 番外★映画評